『ノーカントリー』

原題:NO COUNTRY FOR OLD MEN

監督:ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン

出演:トミー・リー・ジョーンズ/ハビエル・バルデム/ジョシュ・ブローリン/ウッディ・ハレルソン

原作:コーマック・マッカーシー(「血と暴力の国」扶桑社刊)
製作:スコット・ルーディン/ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン
脚本:ジョエル・コーエン/イーサン・コーエン
撮影:ロジャー・ディーキンス
美術:ジェス・ゴンコール
音楽:カーター・バーウェル
衣装:メアリー・ゾフレス
配給:パラマウント/ショウゲート

2007年/アメリカ/122分/35mm/カラー/シネマスコープ/DTS、SRD、SDDS

あらすじ
メキシコ国境に近い砂漠でハンティング中に、偶然、死体の山に出くわしたルウェリン・モスは、大量のヘロインと現金200万ドルが残されているのを見つける。危険を承知で大金を奪ったモスに、すぐさま追っ手がかかる。必死の逃亡を図るモスを確実に追い詰めて行くのは非情の殺し屋アントン・シガー。そしてもう一人、厄介な事件に巻き込まれたモスを救うべく老保安官エドトム・ベルが追跡を始めるのだった。

解説
その髪形だけで強烈なインパクトを放つダイハードな仕事人を演じたスペイン俳優ハビエル・バルデムが、男くさい魅力で逃げる男を好演するジョシュ・ブローリンも、ベテランの渋味で勝負のトミー・リー・ジョーンズをも圧倒する不気味な存在感で、ぞくぞくするほど怖くて面白い追跡/逃亡劇をリードする。原作はピュリッツァー賞作家コーマック・マッカーシーの小説「血と暴力の国」。『ブラッド・シンプル』『ファーゴ』などノワールなスリラーを得意とするコーエン兄弟が監督・脚本・製作を担った本作は、カンヌ国際映画祭コンペ部門に出品されたのを皮切りに各映画賞を席捲し、まさに2007年度を代表する一本となった傑作。



いやぁ〜、怖かった。
ぼくは映画を観るまで、勝手にシガーを精神異常の殺人者だと思い込んでいたので、話が進んでいって単なる殺し屋だとわかったときの恐怖感といったら・・・
ハビエル・バルデムの怪演はいろんなところで絶賛されているので、ぼくとしてはむしろ、モス役のジョシュ・ブローリン(『プラネット・テラー』のヘンタイ医師役も印象的)や殺し屋2役のウッディ・ハレルソンを褒めてあげたい。

この映画は1980年のお話ですが、1980年といえばぼくが今の会社に就職した年です。そのころアメリカはもうすでにこういう状態だったんだなぁなんてことを考えたりして、なんかしみじみとしてしまいました。

いい映画です。