『ラスト、コーション』

原題:Lust,caution

監督:アン・リー

出演:トニー・レオン/タン・ウェイ/ジョアン・チェン/ワン・リーホン/トゥオ・ツォンファ /チュウ・チーイン/ガァオ・インシュアン/クー・ユールン

製作:ビル・コン/アン・リー/ジェイムズ・シェイマス
脚本:ワン・フィリン/ジェイムズ・シェイマス
撮影:ロドリゴ・プリエト
美術:パン・ライ
音楽:アレクサンドル・デスプラ
衣装:パン・ライ
配給:ワイズポリシー

2007年/アメリカ・中国・台湾・香港/158分/カラー/ビスタサイズ/ドルビーSR・SRD・DTS/R-18

あらすじ
日本軍占領下の1942年の上海。傀儡政府のスパイのトップであるイーは、かつて香港で出会った女性ワンと再会する。数年前、香港大学の学生だったワンは、抗日に燃える演劇仲間たちとイーの暗殺計画に加わっていた。その時、イーが突然上海に帰ったことで計画は流れたが、レジスタンス活動を行う組織は、上海に戻っていたワンに再びイーの暗殺計画への協力を求める。ワンはイーに近づき、彼の愛人になることに成功。やがて二人は…。

解説
人の間に揺れ動く細やかな感情を描かせたら、右に出るものがない作品を作り上げるアン・リー。その彼が『ブロークバック・マウンテン』に続いて選んだのは、敵に愛を感じるようになった女スパイの物語だ。話題となった二人のセックスシーンはかなり激しいが、二人が出口のない現実から唯一解放される瞬間を表すために、この作品にはなくてはならないものだ。特務機関のボスを演じるトニー・レオンは、いつもの好青年とはがらりとイメチェンした老け役で新境地を開いている。しかし何といっても主人公のワンを演じる新人タン・ウェィの演技が抜群にいい。派手なアクションは皆無だが、上映時間二時間半という長さを少しも感じさせない充実作だ。




いやぁ〜、なんという切ない映画でしょうか。

ウェス・アンダーソンに続いて、これまた評判のいいアン・リーという監督の作品です。

前半のエピソードは、この映画のお話の根幹となるので無視できないんでしょうが、ちょっと退屈。

「三年後」からは映画のボルテージが3倍ぐらい上がっていきます。

ラストの宝石店でのタン・ウェイの表情とあのセリフには自然と涙があふれてきました。あのセリフからトニー・レオンが車に乗り込むまでのシーンは、もう必見でしょう!エンドロールの音楽を聴きながら。不覚にもさらに涙を流してしまいました。

いい映画です。