『ホーボー・ウィズ・ショットガン』 テアトル梅田

●スタッフ
監督 ジェイソン・アイズナー
脚本 ジョン・デイヴィス
ジェイソン・アイズナー
製作 ニーヴ・フィッチマン
ロブ・コッテリル
ポール・グロス
フランク・シラキューサ
撮影 カリム・ハッセン
音楽 アダム・バーク
ラス・ハワード
ダライアス・ホルバート
●キャスト(役名)
ルトガー・ハウアー (Hobo)
グレゴリー・スミス (Slick)
モリー・ダンズワース (Abby)
ブライアン・ダウニー (Drake)
ニック・ベイトマン (Ivan / Rip)
Q・タランティーノとR・ロドリゲスがB級映画に思いを捧げた『グラインドハウス』の流れをくむバイオレンス・アクション。カナダ出身のジェイソン・アイズナー監督が友人らと作った本作のフェイク予告編がファンを魅了、長編映画化に至ったという。この流れは昨年公開された『マチェーテ』と同じで、グラインドハウス・ブランドの第2弾と言える作品。悪が巣食う町を粛清するために、ショットガンを撃ちまくる主人公を演じるのは、スタッフの総意でキャスティングしたというルトガー・ハウアー。阿鼻叫喚の血まみれシーンと、5分に一度のショック描写の連続─“修正不可能”のレッテルを貼られ、R18+というレイティングに“相応しい”俗悪映画だ。
●解説
クエンティン・タランティーノロバート・ロドリゲスによる「グラインド・ハウス」のフェイク予告編コンテストグランプリ受賞作をジェイソン・アイズナー監督が自ら映画化。救いのない悪の街を粛清するために、ショットガンを撃ちまくる男の姿を描く。出演は「ザ・ライト エクソシストの真実」のルトガー・ハウアー、「あの日の指輪を待つきみへ」のグレゴリー・スミス。日本ではデジタル上映となった。
●あらすじ
列車に無賃乗車して町から町へとさすらう初老のホーボー(=流れ者)(ルトガー・ハウアー)。仕事を求めて新たな町ホープタウンに降り立った彼を待っていたのは、暴力と混沌に支配された世界だった。犯罪組織のボス、ドレイク(ブライアン・ダウニー)が町を牛耳り、その息子スリック(グレゴリー・スミス)とイヴァン(ニック・ベイトマン)が殺戮を繰り返していながら、彼らを取り締まるべき警察は事態を見て見ぬふり。ホーボーは娼婦アビー(モリー・ダンズワース)を誘拐しようとしたスリックを警察に突き出すが、警察署長が犯罪組織と通じていたため、釈放されたスリックによってナイフで胸を切り刻まれてしまう。ゴミ捨て場に放置されたホーボーはアビーに救われるが、もはや犯罪者に立ち向かう気力を失っていた。彼は芝刈り代行業で日銭を稼ぐべく、質流れの電動芝刈り機を買うための資金を得ようと屈辱的な仕事を引き受けるようになる。ホームレス同士のケンカや過激なパフォーマンスを撮影していたビデオ監督に命じられるまま、ガラス瓶を自分の頭でたたき割り、鋭く尖ったその破片をかじって痛みに耐えるホーボー。ようやく金を貯めて質屋を訪れたその時、店内に武装した強盗が押し入ってくる。ホーボーは反射的に壁にかけてあったショットガンを手にし、強盗を次々と射殺。この事件をきっかけに、彼は再び悪に立ち向かう決意を固め、ドラックの売人・ポン引き・ペドフィリア……と彼は犯罪者を血祭りに上げていく。ショットガンを持ったホーボーの活躍は、大々的にメディアに取り上げられ、またたくまに人々の間で話題となる。今まで暴力に怯えて暮らしていた住民も、彼に刺激されて自警団を結成、これでホープタウンの犯罪は一掃されるかと思われた。だが町の平和を望まないドレイクは、スリックとイヴァンにホーボー狩りを命じる。ホーボーvs.犯罪組織の対決は苛烈をきわめ、悪徳の町ホープタウンは血まみれになっていく……。
010★★☆ルトガー・ハウワーに期待したのですが…。