映画『アマデウス ディレクターズ・カット版』TOHOシネマズ梅田
●スタッフ
監督 ミロシュ・フォアマン
脚本 ピーター・シェーファー
原作 ピーター・シェーファー
製作総指揮 マイケル・ハウスマン
バーティル・オールソン
製作 ソウル・ゼインツ
撮影 ミロスラフ・オンドリツェク
美術 カレル・サーニー
音楽監修 ネヴィル・マリナー
編集 ネーナ・デーンヴィック
マイケル・チャンドラー
衣裳デザイン テオドール・ピステック
指揮 ネヴィル・マリナー
振り付け トゥイラ・サープ
その他 ヨゼフ・スボボダ
パトリシア・フォン・ブランデンスタイン
ポール・ルブラン
ディック・スミス
トゥイラ・サープ
●キャスト(役名)
F・マーリー・エイブラハム (Antonio Salieri)
トム・ハルス (Wolfgang Amadeus Mozart
エリザベス・ベリッジ (Constanze Mozart)
サイモン・カロウ (Emanuel Schikaneder)
ロイ・ドトリス (Leopold Mozart)
クリスティン・エバソール (Katerina Cavalieri)
ジェフリー・ジョーンズ (Emperor Joseph ?)
チャールズ・ケイ (Count Orsini-Rosenberg)
ケネス・マクミラン (Michael Schlumberg)
ケニー・ベイカー (Parody Commendatore)
リザベス・バートレット (Papagena)
バーバラ・ブリン (Frau Weber)
マルチン・カバーニ (Young Salieri)
ロデリック・クック (Count Von Strack)
ミラン・デムヤネンコ (Karl Mozart)
ピーター・ディゲス (Francesco Salieri)
リチャード・フランク (Father Vogler)
パトリック・ハインズ (Kappelmeister Bonno)
ニコラス・ケプロス (Archbishop Colloredo)
第57回アカデミー賞で最優秀作品賞をはじめ全8部門を受賞し、ゴールデン・グローブ賞セザール賞、イギリス・アカデミー賞でも多数の受賞を果たした『アマデウス』。18年後の今日、20分の映像とデジタル音響が加えられ、その感動が新しく甦った。天才と呼ばれたモーツァルトと、人並み以上の才能を持ちながらもモーツァルトに届くことのなかったサリエリ、2人の音楽家の心の葛藤を痛々しくもダイナミックに描く文芸大作だ。
●解説
モーツァルトの死をめぐる絢爛豪華な舞台劇を映画化し、アカデミー8部門を独占した「アマデウス」に、20分の新たな映像が追加されたディレクターズ・カット版。全編にちりばめられたモーツァルトの名曲の数々が、最新のデジタル音響で鮮やかに甦る。
●あらすじ
1823年11月、凍てつくウィーンの街で1人の老人が自殺をはかった。「許してくれモーツァルト、おまえを殺したのは私だ」、老人は浮わ言を吐きながら精神病院に運ばれた。数週間後、元気になった老人は神父フォーグラー(リチャード・フランク)に、意外な告白をはじめた。−−老人の名はアントニオ・サリエリ(F・マーリー・エイブラハム)。かつてはオーストリア皇帝ヨゼフ二世(ジェフリー・ジョーンズ)に仕えた作曲家だった。神が与え給うた音楽の才に深く感謝し、音楽を通じて神の下僕を任じていた彼だが、神童としてその名がヨーロッパ中に轟いていたウォルフガング・アマデウスモーツァルト(トム・ハルス)が彼の前に出現したときその運命が狂い出した。作曲の才能は比類なかったが女たらしのモーツァルトが、サリエリが思いよせるオベラ歌手カテリナ・カヴァリエリ(クリスティン・エバソール)に手を出したことから、彼の凄まじい憎悪は神に向けられたのだ。皇帝が姪の音楽教師としてモーツァルトに白羽の矢を立てようとした時、選考の権限を持っていたサリエリはこれに反対した。そんな彼の許へ、モーツァルトの新妻コンスタンツェ(エリザベス・ベリッジ)が、夫を音楽教師に推薦してもらうべく、音譜を携えて訪れた。コンスタンツェは苦しい家計を支えるために、何としても音楽教師の仕事が欲しかったのだ。フルートとハープの協奏曲、2台のピアノのための協奏曲…。 譜面の中身は訂正・加筆の跡がない素晴らしい作品ばかりだった。再びショックに打ちのめされたサリエリは神との永遠の訣別を決意した。神はモーツァルトの方を下僕に選んだのだ。ある夜の、仮面舞踏会。ザルツブルグから訪れた父レオポルド(ロイ・ドートリス)、コンスタンツェと共に陽気にはしゃぎ回るモーツァルトが、サリエリの神経を逆撫でする。天才への嫉妬と復讐心に燃えるサリエリは、若きメイドをスパイとしてモーツァルトの家にさし向けた。そして復讐のときがやってきた。皇帝が禁じていたオペラ「フィガロの結婚」の上演をモーツァルトが計画したのだ。サリエリがスパイから得た情報を皇帝に密告したとも知らず、モーツァルトサリエリに助けを求める。それを放っておくサリエリ。やがて父レオポルドが死んだ。失意のモーツァルトは酒と下品なパーティにのめり込んでいく。そして金のために大衆劇場での「ドン・ジョバンニ」作曲に没頭していくモーツァルトに、サリエリが追い打ちをかける。変装したサリエリモーツァルトにレクイエムの作曲を依頼したのだ。金の力に負けて作曲を引き受けるモーツァルトだが、精神と肉体の疲労は想像以上にすさまじく、「魔笛」上演中に倒れてしまう。コンスタンツェが夫のあまりの乱行に愛想をつかし旅に出てしまったために無人になった家に、モーツァルトを運び込むサリエリ。仮装した彼は衰弱したモーツァルトにレクイエムの引き渡しを迫る。サリエリは作曲の協力を申し出て、一晩かかってレクイエムを仕上げさせるが、翌朝、サリエリが強いた過酷な労働のためか、モーツァルトは息を引きとった。モーツァルト35歳、1791年12月のことだった。すべてを告白し、いまや老いさらばえたサリエリひとりが、惨めな生を生きるのだった。