『悲しみが乾くまで』

原題:Things We Lost In The Fire

監督:スサンネ・ビア

出演:ハル・ベリー/ベニチオ・デル・トロ/デヴィッド・ドゥカヴニー/アリソン・ローマン/オマー・ベンソン・ミラー /ジョン・キャロル・リンチ/アレクシス・リュウェリン/マイカ・ベリー

製作:サム・メンデス/サム・マーサー
脚本:アラン・ローブ
撮影:トム・スターン
美術:リチャード・シャーマン
音楽:ヨハン・セーデルクヴィスト
衣装:カレン・マシューズ
配給:角川映画/角川エンタテインメント

2007年/アメリカ/1時間59分/カラー/シネマスコープ/ドルビーSRD・SDDS/PG-12

あらすじ
オードリーは、夫と二人の子供たちに囲まれ、平凡だが幸せな日々を送っていた。しかし、事件に巻き込まれた夫が射殺される。愛する人を失った悲しみから立ち直れなかったオードリーは、夫の幼馴染みで親友のジェリーを思い出す。彼は弁護士だったが、今はドラッグで堕落していた。オードリーはそんな彼を好きではなかったが、自分と同じように夫を深く理解し、愛していてくれたことを知り、親近感を持ち始める。オードリーは、それぞれが立ち直るため、共同生活をしようと提案する。

解説
しあわせな孤独』、『アフター・ウェディング』などで知られるデンマークの俊英、スサンネ・ビア監督のハリウッド進出作品。夫が射殺され、突然幸せを奪われた主人公は、夫の親友で薬中で堕落した元弁護士と共に暮らし始める。それは、主人公にとっても男にとっても必要な時間だった。ビア監督は、人間の弱さと儚さを優しく見つめ、悲しみに向かう強さを温かく描く。主演は、ハル・ベリー、ベニチオ・デルトロ、デヴィッド・ドゥカヴニー他。主人公が住む家が、日本ではちょっと見られない素敵なデザイン。さすがアートの国、北欧出身の監督だけある。




去年観た『ある愛の風景』と『アフター・ウェディング』があまりにもよかったので、公開前から期待していた作品。
ベニシオ・デル・トロの存在感が圧倒的で、愛しのハリー・ベリーはちょっと損な役回り。
スサンネ・ビア監督作品としては、期待以上でも以下でもなくて、これからもハリウッドで映画を撮り続けてほしいと思いました。

ベニシオ・デル・トロの聴いている音楽がルー・リードフランク・ザッパだというのがちょっとツボにはまったのと、年に一回、娘と一緒にモノクロ映画を観にいくというエピソードが個人的にはグッときましたね。

アルコール中毒を克服する集会があるのは知っていましたけれども、薬中の集会もあるんですね。アメリカっていったい?という感じですか・・・