『ルルドの泉で』 梅田ガーデンシネマ

●スタッフ
監督 ジェシカ・ハウスナー
脚本 ジェシカ・ハウスナー
製作 マルティン・ゲシュラハト
フィリップ・ボバー
スザンヌ・マリアン
撮影監督 マルティン・ゲシュラハト
美術 カタリーナ・ウォッパーマン
編集 カリーナ・レスラー
衣裳デザイン タニヤ・ハウスナー
●キャスト(役名)
シルヴィー・テステュー (Christine)
レア・セドゥー (Maria)

ブリュノ・トデスキーニ (Kuno)
エリナ・レーヴェンソン (Cecile)
サガン−悲しみよ こんにちは−』のシルヴィー・テステュー演じるヒロインがいつ立ち上がり、いつ倒れてしまうのか、それを見守るだけでどきどきして十分サスペンスの味わいがある。『白いリボン』の巨匠ミハエル・ハネケに師事したオーストリアジェシカ・ハウスナー監督が入念なリサーチと司教との交渉を重ね世界最大の巡礼地ルルドでのオールロケを敢行した本作。緻密な台本と明確なイメージによって、清冽さと残酷さと、そこはかとないユーモアを醸し出している。重い病や障害、あるいは癒しがたい孤独を抱えた人々を描きながら、そこには貫かれた静寂があり、人生の意義を見出そうとする普遍的な人間の姿が浮かび上がる。
●解説
“奇蹟の泉が湧き出る聖地”として知られるフランス−スペイン国境間に位置する村ルルドを舞台に、ある女性に起こった奇蹟と、その周囲の人々の人間模様を描く。出演は「サガン 悲しみよ こんにちは」のシルヴィー・テステュー、「ロビン・フッド」のレア・セドゥ。監督は「lovely Rita」のジェシカ・ハウスナー。
●あらすじ
不治の病により、長年、車椅子生活を送ってきたクリスティーヌ(シルヴィー・テステュー)は、奇蹟の水が湧き出ることで有名な聖地ルルドへのツアーに参加する。そこには、病を抱えた人や、家族を亡くして孤独な老人、観光目的の主婦たちなど、奇蹟を求めて様々な人たちが参加していた。そんな中、別段熱心な信者でもなかったクリスティーヌに奇蹟が起こる。立って歩けるようになったのだ。オシャレをして意中の男性とも急接近し、“普通の女性”としての喜びを実感する彼女だったが、その出来事は、周りの人々の羨望や嫉妬といった様々な感情を引き起こすこととなる…。
023★★★☆