映画『永遠の僕たち』TOHOシネマズなんば本館
●スタッフ
監督 ガス・ヴァン・サント
脚本 ジェイソン・リュウ
プロデューサー ブライアン・グレイザー
ロン・ハワード
ブライス・ダラス・ハワード
撮影監督 ハリス・サヴィデス
美術監督 アン・ロス
音楽 ダニー・エルフマン
編集 エリオット・グレイアム
衣裳デザイン ダニー・グリッカー
●キャスト(役名)
ヘンリー・ホッパー (Enoch Brae)
ミア・ワシコウスカ (Annabel Cotton)
加瀬亮 (Hiroshi Takahashi)
シュイラー・フィスク (Elizabeth Cotton)
ジェーン・アダムス (Mabel)
ルシア・ストラス (Rachel Cotton)
チン・ハン (Dr. Lee)
他人の葬式に潜りこむ事を日常とする、死に取りつかれた少年と、ガンに冒された少女─そんな思春期の二人を主人公にした、純粋で真っ直ぐなラブストーリー。第64回カンヌ国際映画祭「ある視点」部門でオープニング上映され高い評価を受けた本作のメガホンをとったのは、『グッド・ウィル・ハンティング』で瑞々しい青春を描いたガス・ヴァン・サント監督。彼の死生観が漂う、一風変わった青春映画だ。主演の二人に、名優デニス・ホッパーの息子ヘンリー・ホッパー、『アリス・イン・ワンダーランド』でアリス役に抜擢されたミア・ワシコウスカというフレッシュな新鋭が名を連ね、二人を見守る重要な役どころで加瀬亮が出演しているのも話題。
●解説
「ミルク」のガス・ヴァン・サント監督が、事故で両親を失った孤独な少年とガンで余命いくばくもない少女の交流を繊細なタッチで綴ったラブストーリー。出演は、個性派俳優デニス・ホッパーの息子で本作が商業映画デビューとなるヘンリー・ホッパーと、「キッズ・オールライト」のミア・ワシコウスカ、「東京オアシス」の加瀬亮
●あらすじ
イーノック(ヘンリー・ホッパー)は、自動車事故で両親を亡くして以来、生きることを諦めてしまった少年。見知らぬ人の葬儀に、遺族のふりをして参列することが彼の趣味だった。ある時、いつものように葬儀に参列していると、係員から問い詰められてしまう。窮地を救ってくれたのは、以前、別の葬儀で出会った少女アナベルミア・ワシコウスカ)。この再会で2人は互いに心を開き始める。イーノックは、事故の際の臨死体験をきっかけに、ヒロシ(加瀬亮)という第二次世界大戦で戦死した特攻隊員の幽霊が見えるようになっていた。家では、叔母とうまくいかず、ヒロシと遊んで過ごす時間が多かった。ある日、彼は再会したアナベルを両親が眠る墓地に案内する。帰宅後、イーノックのことを姉のエリザベス(シュイラー・フィスク)に嬉しそうに話すアナベル。そんな彼女の明るい表情に、エリザベスは心を軽くする。実はアナベルは、ガンの闘病中だったのだ。しかも、定期健診によって、一時収まっていたガンが再発していることが明らかになる。自分の余命が3カ月であることをイーノックに打ち明けるアナベルイーノックは、彼女にヒロシの存在と両親を失った事故の経験を告白する。やがて、自分の葬儀を自分でプロデュースしたいと告白したアナベルに、イーノックはその準備を手伝うと約束する。それからもデートを重ねて心を通わせる2人だったが、遂にある日、アナベルが倒れてしまう。そのショックで自棄を起こしたイーノックは、両親の墓を掘り返そうとしてヒロシに殴られ、失神。目覚めたのは病院のベッドの上。イーノックは、同じ病院に入院していたアナベルを見舞う。最期の時が近づいた彼女と言葉を交わしていると、ヒロシが彼女のお伴をしようと現れる。そして迎えたアナベルの葬儀。彼女自身がプロデュースしたセレモニーの最中、イーノックの心には、彼女との思い出が走馬灯のように巡るのだった。